車やバイクのメッキパーツが汚れたら・メッキのお手入れ方法を解説

車やバイクのメッキパーツがくすんだり、汚れてしまったりした場合のお手入れの方法を解説します。メッキは、自動車やバイクの装飾には欠かせないパーツです。高級感を醸し出しながらも耐食性を持ち、パーツを腐食などから守ってくれます。しかし、常に外気や雨にさらされるパーツは、手入れを怠るとその光沢は失われてしまいます。

車やバイクのメッキをお手入れする方法

メッキ加工

車やバイクのメッキには、外観を美しく見せること以外に、パーツが傷むことを防ぐ役割もあります。高級感を演出しながらも、実用的な一面もあるメッキ。そんなメッキですが、やはり風雨にさらされることで、その光沢は失われていきます。メッキは薄い皮膜なので、お手入れには少し気を遣ってあげる必要があります。

メッキのお手入れについての注意事項

・クロムメッキは必要以上に磨かない

クロムメッキが施されているパーツを、市販の研磨剤などで磨いてしまうと、メッキの皮膜が削られて下地が露出してしまいます。装飾用のクロムメッキは基本的に皮膜が薄いので、いくら硬度のあるクロムメッキとはいえ、磨いてしまうと本来の光沢や防御能力が失われます。

クロムメッキのお手入れ

メッキ加工

クロムメッキのお手入れの基本は「予防」です。

クロムメッキをワックスコーティング

クロムメッキが持つ本来の美しさと能力を発揮してもらうために、ワックスがけによりメッキの皮膜を保護しましょう。実はクロムメッキの表面には、肉眼では確認できないような穴が開いています。これは現在の技術では防ぐことができないのですが、この皮膜にある穴をワックスコーティングによりふさぐことで、傷や腐食を防ぎ、美しい外観へとつなげることができるのです。

錆を防止する

ワックスコーティングは、錆を防止することにももちろん効果的です。錆は自然現象であり、クロムメッキも手入れを怠ると錆が発生します。ワックスを使わない場合、放っておけばメッキにも錆が出てきますので、小まめに水洗いと拭き取りを繰り返して錆を防ぎます。

錆びてしまったら

金属パーツやメッキパーツが錆びてしまった場合、その錆を落とすには残念ながら研磨剤やワイヤブラシなどで錆の部分だけ削り取るしかありません。一度錆びてしまうと、その進行を止めることは不可能です。結局は予防が最強のお手入れ方法なのです。

メッキパーツの白いシミ汚れ

メッキ加工

車やバイクのメッキパーツには、白いシミ汚れの様な者が付着していることがあります。この白いシミ汚れは、クロムメッキだけでなく、アルミにも現れることがあります。アルミに現れる白いシミ汚れの正体は錆。表面加工がいつしか風雨により剥がれ落ちて、白いシミ汚れのような錆が発生します。クロムメッキの白いシミ汚れの正体は、水分に含まれているミネラルによるものです。

クロムメッキの汚れを落とす

なんと言っても輝き、そして美しさが魅力のクロムメッキですから、いつまでもそうあってほしいものですが、少し手入れを怠ると、シミ汚れが発生してしまいます。
クロムメッキされたメッキパーツの汚れ落としには、市販されている専用クリーナーを使います。ただ、専用クリーナーとは言うものの、メッキ表面を微妙に削りつつ汚れや傷を目立たなくしているというのが本当のところ。そのため、専用クリーナーを繰り返し使うことは避けなければなりません。メッキ自体を削ってしまっては、表面を美しく保つことはできません。専用クリーナーを使って汚れを落とした後は、クロムメッキ専用コーティング剤や、ワックスを使ってコーティングしましょう。ちなみに、アルミにできた錆をメッキクリーナーで取り除くことはできません。アルミにはアルミ専用の研磨剤があるので、それを利用します。

クロムメッキを磨く

少し前に「クロムメッキは磨かない」と書きましたが、その舌の根も乾かぬうちに「クロムメッキを磨く」とは何事か!という感じですが、やはりどうしても取り除けない汚れがある場合には、磨きを入れなければなりません。ただ、「必要以上に磨かない」ことが重要です。メッキクリーナーは、クロスに必要な分だけとって使用します。直接メッキの上に出してしまうと量が多すぎてメッキにダメージを与える可能性が高くなります。また、メッキ以外のパーツにクリーナーが付かないように、必要があればマスキングするなどして対応しましょう。基本的に磨きはあまり力を入れずに行います。汚れが目立つ部分のみ、少しだけ力を入れてください。軽く拭いただけでも、汚れやメッキがクロスに付着してくることに気づくと思います。表面がきれいになったら、それで磨きは終了です。必要以上に磨かない。これが大切です。メッキクリーナーの代わりに鏡面仕上げ用の粒子の細かいコンパウンドを使う手もあります。

クロムメッキを洗う

自動車のエクステリアに使われている装飾クロムメッキは、厚くても0.5マイクロメートル程度の薄い皮膜でできています。クロムメッキは、この薄さではありますが、硬度が高いためとても丈夫で、輝きと共に耐食性にも優れているのです。クロムメッキは自動車やバイクのさまざまな場所に使われていますが、エクステリアで言うと「バンパー」「フロントグリル」など、金属の輝きが求められるパーツに使われることが多いようです。特に最近は、これらのパーツはABSなどの樹脂の上にクロムメッキが施されたものが多いようです。クロムメッキはひじょうに丈夫なメッキですが、正しく洗って、正しくお手入れすることで、その魅力的な光沢を長持ちさせることができます。 クロムメッキパーツは、皮膜の厚さを考えて、洗車ブラシではなくスポンジを使ってソフトに洗っていきます。汚れがひどい場合を除いては、洗剤を使う必要はありません。また、もし洗剤を使う場合は塩素系の洗剤は避けること、さらに洗剤は完全に洗い流すことが重要になります。

アルミを磨く

アルミの白いシミ汚れは、メッキクリーナーでは落ちません。そのため、アルミ合金専用の研磨剤を使って落とします。スポンジに少量の研磨剤をとり、10センチ四方程度の広さを目安に、少しずつ移動しながら磨いていきます。クロムメッキ同様、力をあまり入れずに磨くことが大切です。一度錆が出たアルミは、また錆びる可能性が高いため、手入れの後はガラスコーティング剤を塗布して保護します。

番外編・プラスチックのメッキ

メッキにはさまざまな種類があり、基本的には金属に、異なる種類の金属の皮膜を作ります。しかし、中には樹脂材料にメッキが施されているパーツもあります。樹脂の多くが、成形しやすく、扱いやすいABS樹脂ですが、そのほかにポリプロピレンやポリカーボネートなどが使われる場合もあります。このような樹脂でできたメッキパーツは傷が付きやすいので注意が必要です。このような樹脂へのメッキは、薄いことが多く、頻繁に手入れをするとメッキが剥げてしまうことがあります。あまりにも汚れが気になる場合は、メッキクリーナーを使いますが、通常は汚れを水で洗い流した後に、キッチンペーパーなどを使って水気を拭き取る程度で構いません。

メッキパーツのお手入れまとめ

バイクや自動車に使われているメッキパーツは、錆ができてしまうと、取り除いたとしても再度、錆が進行する可能性が高いため、そうならないように予防することが大切です。皮膜が薄いので、一度、傷んでしまうとデリケートなお手入れが必要になります。予防と普段のお手入れをしっかりこなして、モーターライフを満喫してください。